【イベントレポ】「Instagramでファンを作ろう」を開催しました
こんにちは、minneスタッフのせんせいです。
7月18日にminne本社にて、スペシャルゲストをお迎えして開催されたトークイベント「作家活動がもっと楽しくなる!Instagramでファンを作ろう」の様子をお届けします♪
Instagramの活用方法、コミュニケーションの取り方、ファン作りのポイントなどを知り、少しでも作家活動にお役立ていただければ幸いです。
それでは早速、どうぞ♪
ビジネスに効くInstagram活用方法
まずはじめにご登壇いただいたのは、フェイスブック ジャパン株式会社の仮屋崎亨さんです。
InstagramはFacebook社が運営するサービス、ということで、Instagramの概要やトレンドについて詳しく教えてくださいました。
もともと写真をシェアするアプリとしてスタートしたInstagram。
「世界のあらゆる瞬間をとらえてシェアしよう」というミッションから、最近は「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」というミッションに変わったのだそう。
日本の利用者が日常どのようにInstagramを使っているのかというと、Instagramが委託した外部調査によれば、
・5人にひとりが朝起きてすぐにInstagramをチェックしている
・20パーセント以上の人が毎日Instagramで検索機能を使っている
・検索機能を使っている人のうちの42パーセントの人が何かしらのアクションを起こしている(ビジネスアカウントにダイレクトメールを送ったり、ウェブサイトに訪問したりしている)
もはや、利用者にとってInstagramは日常の一部になっているといえそうです。
数字で見るデータの数々に、会場のみなさんの眼差しも真剣そのもの。メモをとる方の姿もたくさん見られました。
ここで、「さらに面白いデータがあります」と仮屋崎さん。
日本では、Instagramで検索するとき、ハッシュタグを使う人の数が、他の国と比べて3倍多いんだそう!
たしかに、投稿時ハッシュタグをつけることは当たり前になり、お店や商品の情報を探すときにも便利なハッシュタグ検索を日常的に利用していますよね。その利用方法が、日本の特徴になっているとは驚きです。
次に、ビジネス関係のデータをチェック。
・Instagram上で何かしらの広告を出稿している企業の数は200万社超
・ビジネスプロフィールというビジネス向けの機能を利用しているアカウントの数は、世界で2500万以上
・毎日2億人のひとが何かしらのビジネスプロフィールを訪問している
・全体の80%の人が何らかのビジネスをフォローしている
Instagramがかつてのように人と人とをつなぐだけでなく、人とビジネスをつなぐことのできるプラットフォームだということがわかります。現に日本のビジネスアカウントの3分の1が、毎日、利用者とInstagram上で何かしらのやりとりをされているといいます。
ビジネスにどう活かすのか
モバイルでお買い物をすることは今や当たり前の世の中。世界のデータだと、お買い物をするときに、SNSがきっかけになったと答えた人の割合は、47%にまでのぼるそうです。
そこで注目なのが先日、日本でも開始された「Instagramのショッピング機能」。
Instagramの投稿写真をタップすることで購入サイトへ移動し、商品を購入することができるという、とても便利な機能です。
minneはこの機能の国内先行パートナーに抜擢され、いち早く導入を開始。スムーズに機能を取り入れられるよう、作家さん向けにminne独自開発のサポートツールも提供していますのでぜひチェックしてくださいね。
※Instagramの利用要件変更により、2020年7月9日以降、新規でInstagramアプリとカタログの連携を行うことができません。
「未来のファンになっていただく方たちに、表情豊かにブランドのストーリーを伝えるためにも、ショッピング機能をはじめ、Storiesや広告など、Instagramの機能を網羅的に使っていただきたいです」と仮屋崎さんからアドバイスがありました。
Instagramの最新情報
最後に、6月20日に発表された「IGTV」についてご紹介くださいました。
▼IGTVの主な特徴がこちら
・最長60分までの動画を楽しめる。
・IGTVは普段モバイルを使うときの画面の向き、縦型にフィットした、モバイルファーストのデザインになっている。
・IGTVのアプリを開くと、テレビをつけたときのように自動的に動画が再生される。
・見たい動画やチャンネルを検索する必要がない。
・Instagram上ですでにフォローしているクリエイターの動画や、興味関心に近いクリエイターの動画が表示されるため、好きなコンテンツを視聴できる。
徹底してモバイル向けにデザインされた世界でたのしむ、新しい動画視聴のかたち。これまでにない、ひと味違ったアプローチができそうですね。要チェックです!
〜仮屋崎さんへの質問タイム〜
作家さんからいただいた質問をいくつかピックアップしてご紹介します。
質問:個人でハンドメイドをやっている私たちが、ビジネスプロフィールを使うことにどんなメリットがあるのか教えてください
仮屋崎:ビジネスプロフィールを使うと、インサイトを見ることができます。どういった方がアカウントにきているのか、1日に何人訪れているか、どういった属性の人が訪れているか、といったアクセス解析は、企業の大小にかかわらず、運用されるうえでメリットがあると思います。
質問:Storiesでもアンケート機能があったり、ユーザーの方といろいろなコミュニケーションをとることができる機能がありますが、それら利用すると優先的に表示されるといったロジックはありますか?
仮屋崎:特定の機能を利用したからといって、フィードやStoriesの表示順において優先されるということはありません。ただ、使った結果、フォロワーからの反応(エンゲージメント)が多くなり、プラスに働くことはあるかもしれません。
直接お話を聞くことのできる機会はめったにないもの。みなさんにとっても貴重な時間となったのではないでしょうか。
ちなみに当日は、フェイスブック ジャパン株式会社さまより、ご来場いただいたみなさまにInstagramのポーチをノベルティとしてプレゼントしていただきました。ありがとうございました♪
さて、次に登場したゲストは、人気ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営する、株式会社クラシコム代表の青木耕平さんです。ここからは、minneの生みの親である弊社の阿部との対談形式でお届けします。
Instagramを導入した理由
阿部:本日はよろしくお願いします。早速ですが、「北欧、暮らしの道具店」はソーシャルを取り入れたタイミングが早かったという印象があります。Instagramを導入されたきっかけを教えてください。
青木:Instagramは2014年の春頃から始めました。その頃は事業主でやられているところは少なかったんです。でも、個人のユーザーとしてはうちのスタッフもほぼ全員が使っていたので、今いるお客さんの大半も使うようになるだろうと思ったのがひとつ。もうひとつは、僕らが始めたころに、すでにハッシュタグで「北欧暮らしの道具店」と検索すると、何百枚もの投稿があったので、それなら我々が公式アカウントとして、お客さまに何かコンテンツを提供できるかもしれない、と思いました。
阿部:最初は「北欧、暮らしの道具店」の購入者の方をフォローしていったのでしょうか?
青木:そうですね。サイト上で「Instagramを始めました」という告知をさせていただいたり、お客さんにも「これからはInstagramです」という形でアピールするようになっていきました。
阿部:Instagramの運用を始めてから4年が経って、最近の傾向はいかがですか?
青木:毎月2万人ずつくらいフォロワーが増えていたんですが、2月くらいから調子が悪くて。予想だと、アルゴリズムの変更があったんじゃないかなと思っています。少し前までは、“おすすめ”に出やすくなるためには、エンゲージメントの量、つまりいいねの数、コメント数が多い方がよかった。ところが、2月あたりから、エンゲージメント率、母数に対する、いいねやコメントの数に評価の主軸が変わったと思うんです。大きいアカウントは熱が下がっているユーザーも抱えてしまっているので、少ないフォロワー数で、率としては多くのいいねがついている、というほうが、タグのおすすめのページに出やすくなっている気がします。1回リセットして0からやりたい、っていうくらい。
フォロワーが見たいものとは
阿部:そういった意味では、Instagramをまだはじめられてない方もこの中にはいるかと思いますが、チャンスかもしれませんね。
青木:まさに、そうですね。ユーザーにとってベストな投稿を表示させようということで、アルゴリズムをよくし続けていますから。その分、ノウハウやハックする方法論を探るよりも、その投稿がお客さんにとって「見せてくれてありがという」というものになっているかが大事だと思いますね。
阿部:見ている方にとって、いいものを提供する、ということですね。
青木:見ている方にアクションを起こしてもらうためには、どういう人が自分のユーザーなのかを明確にイメージすること、そういう人たちが見たいものを考えることです。
阿部:これまでもいろいろトライしながらアカウントを運用されてきたと思いますが、最近は、どんなことを試されていますか。
青木:Storiesは、商品を売るためにというよりは、出している記事のダイジェストにつなげて、たのしんでもらおうという投稿をやっています。Shop Now(ショッピング機能)は始めてみたものの、あまり売り上げには直結していないので、まだユーザーの大半はなじみがないと思った方がいいかもしれません。
阿部:ちなみに、この会場ではInstagramをご利用いただいてる方ってどれくらいいらっしゃいますか?
(ほぼ全員挙手)
阿部:ではInstagramのショッピング機能、Shop Nowはいかがですか?
(ちらほら挙手)
阿部:ああ、やっぱりこれからですね。
青木:機能をつけたからといって、いきなり売り上げがあがるかといえば、今の段階ではそうでもないかもしれません。でも、みんながまだやっていないことをやることには間違いなく価値があると思いますよ。どのタイミングで一気に浸透するかわからないので、作家のみなさんは、minneが提供するサポートツールを使って、絶対やっておいた方がいいと思います。
ハッシュタグの重要性
阿部:ハッシュタグはどのように活用されていますか?
青木:実は、つい1、2か月前くらいまで、タグっていうものの使い方を知らなかったんですけど(笑)、この前、インスタグラマーの人が集まる会に呼んでいただいて。若い女の子たちは今、GoogleではなくInstagramで検索するらしいんです。その検索方法がけっこうおもしろくて。たとえば、玄関のマットを探すときに、「玄関マット」って検索しないんですよ。
阿部:そうなんですか?
青木:はい。なぜかというと「玄関マット」って検索すると、事業者の投稿がどさどさ出てきちゃって、自分が見たいおしゃれなやつは全然出てこない。だから「玄関インテリア」って検索するらしいんです。すると、写真の中に玄関マットがチラッと映ったおしゃれな投稿が出てくる。なるほど!って。おじさん知らなかったよ!って(笑)。
阿部:おじさん(僕)も知らなかったですね!
青木:自分のジャンルの「定番タグ一覧300」をエクセルとかで作っている人もいますよ。たくさん検索される大きいワードを100、中くらいの100、少ないの100と考えておいて、投稿に合わせて組み合わせて入れていく。minneの作家さんだったら、自分の作品を好きになってもらい、最終的にminneで買ってもらえることを目的にすると、どういうワードがちょうどいいのか。お客さまがどんなワードで検索するかをイメージするといいです。
新機能の取り入れ方
阿部:最後に、さきほどIGTVの話もありましたが、ライブ配信の活用はどんな風にとらえられていますか?
青木:ライブ機能は、個人に近い人のほうがうける気がします。たとえば、ハンドメイドの作家さんが、自分の家のリビングに友達を集めて、お茶を飲みながらわちゃわちゃ売る機会があるとする。それって単純に楽しそうだし、お客さんとしては安心感をもって見ることができるんですよね。
阿部:商品紹介というだけではなく、垂れ流しという部分も含めた空気感をいかに伝えていくかが大事ですね。
青木:自分ならどんなものを見たいか、どうしてほしいかをいかに掘り下げられるか。みんなだったらどうしてほしいかな?ということを想像してやっちゃうと、共感はゼロかもしれないんですよ。自分が、だったら、そうとう個性的な人じゃない限り、自分と似た人は世の中にいるはずなので、ゼロにはならない。
阿部:共感します。minneの作家さんでも、たくさんのひとに愛されるものを目指して作品を作られているかたよりも、実は自分の好きなものを突き詰めている方のほうが、結果的にはファンを多く作られているケースもよくあります。
青木:使い手としての自分に何が刺さるんだっけ、というところから始めていくといちばんいいです。自分を離れて、みんなは何が好きなのかな?と考えると、右往左往してしまうので。
阿部:ありがとうございます。受け手の方々がどう感じるのかということと、自分がどういったものを見たいのか、読みたいのかを意識していくといいですね。
〜青木さんへの質問タイム〜
質問:青木さんの考え方・とらえ方に非常に興味を持ったのですが、これまでに影響を受けた本があれば、お聞きしてみたいです。
青木:アメリカで高級なガーデニンググッズの通販会社を企業されて、最終的には大きな会社を作られた、ポール・ホーケンさんの『ビジネスを育てる』という本です。僕がやってることは、ほぼそこに書かれていることで成り立っているというくらい影響を受けていますね。
質問:「北欧、暮らしの道具店」に掲載されている写真は、商品が暮らしの中に溶け込んでいてとても素敵です。いい写真を撮るコツがあれば教えてください。
青木:僕自身が撮影はしていないんですが、関与していることは2つ。ひとつは日当たりのいい場所で撮ること。もうひとつは、一番いいカメラを買ってやることです。明るく撮影するためのセンサーのサイズが大きいカメラがおすすめ。撮り方のアドバイスができなくて申し訳ないです。
質問:イベント出展などのニュースと、フォトジェニックな画像を投稿すると、一覧で見たときに、世界観がばらけてしまいます。どのように使い分けたらいいでしょうか。
青木:タイムラインはフォトジェニックな画像で世界観を維持して、ニュースは秒で見てもらえて、24時間で消えるStoriesで流す、というのがいいと思います。ニュースを未来に残しておく必要はないので。残したければ、プロフィールでアーカイブできる機能があるので、「ニュース」というカテゴリを作ってとっておくこともできますよ。
Instagramの具体的な活用方法とポイントをたくさん学ぶことができたのではないでしょうか。ご参加いただいた作家のみなさん、ぜひご自身のInstagram運営にお役立てください。
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